ある試合の審判を私がしている時の話。
ある子がヘディングするべきボールを上手く出来ずに後ろにそらしてしまう。
すぐにカバーに入った仲間がすかさずクリアをする。
おそらくカバーに入った子はチームのキャプテンだろう。
『しっかりヘディングしろーーーー!!』
ベンチから監督の怒鳴り声。
また同じような場面がくる。
『そのくらいちゃんとやれっ!』
怒鳴る監督。
この試合、
幾度となくヘディングを上手くできない場面が訪れるが
その間ずっと、ベンチの監督は怒鳴っていた。
試合の最後の方には罵声に近いものになっていた。
一方
黙々とヘディングのできないチームメイトのカバーをしつづけるキャプテン。
(ちなみに、このキャプテンはヘディングがしっかり出来る)
このキャプテン
試合終了間際に、こんなひとり言事をつぶやいていた。
(ヘディングが出来ないのは)
『当たり前だろ…お前(監督)が教えてないんだから……』
子どもは、みんなちゃんとわかっている…
大人に言わないだけ。