昔話です。
娘が中学生の頃、
極端に学校に行きたがらない時期があった。
クラブチームでサッカーに打ち込み、
仲の良い『親友』と呼べる人間もチームの子ばかりだった。
学校に魅力を感じる事が出来ず、
お年頃の彼女からすれば通う『意味』『価値』が見つけられなかったのだろうと思う。
登校拒否とはいかないまでも
毎朝、憂鬱な顔して玄関を出て行っていた。
ある日のこと。
おそらく、その日はその憂鬱が限界に達したのだろう
断固として登校を拒否した日があった。
きっと原因は、
「気がのらない…」
という理由。
ただそれだけ…
親として、
「様子を見る…」
という選択肢はあったと思うが
その日は終業式の日で
それを休めば、しばらくの休みに入ってしまう…
その他の状況を加味しても
場面としては、首根っこ引っ張ってでも
学校に連れていった方が良い場面と判断。
父親として中学生になる娘の強制連行を決意。
あぁ~
これだけはやりたくなかったんだけどな…
※はまちゃん心の叫び
泣いている娘の頭を両手で抑え…
キス・キス・キス…
頬に
キス・キス・キス…
初めは何が起こったのか分からなかった娘が
ワンテンポ遅れて体をのけ反らせて嫌がる。
「お年頃の女の子だから殴る訳にはいかないのでキスにする!」
「学校に行くまで続ける!」
と言って
また
キス・キス・キス…
キス・キス・キス…
結局、10回以上は
娘の頬にキスをしただろうか。
もう赤ちゃんの時以来だな…
今思えば
きっと娘は殴られた方がマシだったはず。
すまんね
我が娘よ…
こんな父で。
あっ…
もちろん
その後すぐに学校に行きました。